山崎正和アーカイブ

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デジタル化資料とキーワード

山崎正和が残したノート、メモなどの資料類は、ほとんどが明確なタイトルを持ちません。そこでこれらを整理するに際して、内容の冒頭200~300字および見出しを書き起こし、テキストとデジタル化画像を見比べながらラベル(タイトル)を付与しています。このテキストを分析し、近い関係のある語の2次元マップ、また検索の手がかりとなるキーワードを生成しました。

デジタル化資料の出現語2次元マップ

次の「出現語2次元マップ」は、デジタルアーカイブの資料類に含まれる語を分析し、関係の強い語を近くに配置したものです。それぞれの語をクリックすると、その語をテキストに含む資料を検索します。語の配置からは、山崎正和の世界の特徴を垣間見ることができそうです。

分析の方法

資料の冒頭テキスト、見出しを見ると、多くの文書が共通の語を含んでいる(語が共起している)ことから、共起関係を分析すれば、文書のグループ化やキーワードが得られるのではないかと考え、次の手順で分析しました。

まず1行が1つの文書に対応するように全テキストを並べたファイルを用意します。このファイルを形態素解析(単語に分解)し、出現頻度が10以上ある約300語(数詞などあまり意味のないものは除く)について文書×語の表を作成。ここから多次元尺度構成法を用いて語間の距離を計算し、この距離を元に語を二次元空間に配置しました。2つの語間の距離とは、〈両語のいずれかを含む文書数〉に対する〈両語の共起する文書数〉の比に基づく類似度を表わし、距離が短いほど関連度が高いことを表します。また同時に語群のクラスター分析(性質の似たものを順番にグループ化していく)で8つのクラスターを取り出し、色分けしています。

※分析は2026年6月末時点でのメタデータ整備に基づいています。その後データを追加したりメタデータを修正することでクラスターが変化することがあります。

クラスターのラベル付け

図の「参考ラベル」をクリックして表示されるクラスターのラベルは、この分析結果を用いてAIに

山崎正和が残したメモ類から抽出した語群をMDS処理し、8つのクラスターを見出しました。山崎正和の活動、関心事項を考慮して、これらのクラスターにラベルを付けてください。
と依頼して生成したものです。AIは次のように提案してきました。

AIが考えたクラスターのラベル
クラスター推奨ラベル代替案代表語
01近代日本社会文化と近代文化, 日本, 社会, 近代, 国家, 技術, 都市
02演技と自己演劇的人間芸術, 人間, 自己, 演劇, 演技, 表現, 身体
03文明と作法普遍と制度文明, 普遍, 制度, 民主, 宗教, 習慣, 作法
04中近世の芸道芸道と人物稽古, 花, 能, 利休, 歌舞伎, 信長, 秀吉, 江戸
05消費社会組織と生産消費, 労働, 生産, 商品, 組織, グローバル, 金融
06美と批評体験の解釈体験, 解釈, 美, 批評, 視覚, 美学, 行為
07近代知識人明治と媒体明治, 鴎外, 漱石, 国語, 出版, 活字, メディア
08世紀転換ポスト工業20世紀, 21世紀, ポスト工業, アジア, 機械, 倫理, 神話

一度にきれいなラベルができたわけではなく、補助プロンプトを追加しながら何度かやり直しています。特にクラスター4は難しかったようで、このクラスター専用の細かな指示を重ねることになりました。もちろんAI出力をもとに人間が手直しすればよいのですが、ここでは敢えてAI出力をそのまま挙げています。

キーワードの自動付与

テキスト分析した約300語は、資料に書かれている語をそのまま取り出したものであり、「劇」「芝居」「戯曲」のように近い概念の言葉もそれぞれ独立して扱われます。そこでこうした類似の語をまとめて「演劇」とキーワード化し、さらに元の語との対応関係を用いてこれらのキーワードを文書に付与するプログラムを、AIと相談しながら作成しました。

手順としては、

という流れです。さらに日本語以外の文書についても、頻出語を抽出したうえでそれらを日本語キーワードにマッピングする辞書を用意し、同様の形でキーワードを付与しました。これによって、キーワード「演劇」からplay、dramaなどの語を含む資料も検索できるようになります。

デジタルアーカイブ扉ページでキーワード検索が利用できます。