

バーチャル書棚:知識空間の再構成
書棚を仮想再現する
書棚に並べられた書籍群はひとつの知識空間を形作ります。残された蔵書を整理するにあたって、できるだけこの空間を再現できるように、可能な範囲で書棚での並び順、各書籍の相対的なサイズなどを表現しました。
1つの棚段に含まれる書籍のデータを蔵書類データベースから取得して1冊ずつ仮想背表紙をつくり、個別蔵書データの棚内順序(schema:position
)に従って並べます。背表紙のサイズは図書(共通書誌)の頁・サイズ(schema:materialExtent
)から概算して相対的な厚さ、大きさが分かるようにしています*。
共通書誌データが日本十進分類(schema:genre
)を持つ時は、その上位3桁コードを背表紙下部に表示し、最上位(大分類)に従って色分けしています。凡例の大分類をクリックすると、棚の中で同じ分類を持つ本をハイライトすることができます(書棚ごとの分類コードの分布一覧も参照してください)。また背表紙上部の枠線は書込等数(schema:commentCount
)に応じて太さを変えており、上の例の『春の祭典』のように比較的書込みなどが多いものを見つけることができます。
棚段の左上にNC213などと表示しているのは棚段IDです。蔵書データからはschema:contentLocation
を使って架蔵書棚の棚段IDに関連付けています。蔵書データで棚段IDの隣に表示されるバーチャル書棚リンクをクリックして訪れた場合は、その書籍の上に▼マークをつけて場所を示します(上の例では『カミーユ・クローデル』)。
※紙の厚さが異なるので、ページ数に基づく横幅はあくまで目安です。辞書などページ数が多いものは薄い紙と想定し、算出式を調整しています。またタイトルが2行になっても読めるよう、高さに比べて幅が大きくなっています。
書物の配置
書棚には横置きなど不規則な配置の本もあり、これらもできるだけその状態がわかるように再現しています。
並んだ本の上にも横置きに本がしばしば置かれます。これらは棚内順序を100番単位でグループ化して、まとめて横置きを表現しています。欧文書名が読みやすいよう左に倒して表示していますが、実際は逆の場合もあります。各棚右上にがある場合は、クリックして整理時に撮影した棚の写真を表示することができます*。仮想背表紙に表示しているタイトルは書誌データに基づくため、写真と見比べると背表紙での配置やバランスが異なる場合があります。
棚には箱のみが置かれ、実際の本は別の書棚に移っているものもあります。これらは半透明の背表紙で表現しています。背表紙をクリックして蔵書データを表示すると、架蔵書棚schema:contentLocation
は別のIDとなっており、箱だけの書棚には箱の書棚(ymav:altLocation
)として関連付けられていることが分かります。
なお整理時に記録した書棚の写真に、当該書籍が写っていないケースがあります。こうした書籍については、背表紙を斜めに傾けて棚の最後に配置しています。
※写真のない棚は整理時に箱詰めした順序で並べているため、実際の並び順とは異なる可能性があります。